Mar e Sol  -ポルトガル留学日記-

東京外国語大学からポルトガルのコインブラ大学に留学中の大学3年生による、ポルトガルのなんやかんやを書く日記。

コラム② 「ハーフという言葉」

こんにちは!Keitaです!

今回は少し真面目な感じで、「ハーフ」という言葉について考えてみたいと思います。

 

小学館デジタル大辞泉によればハーフとはこういう意味らしいです。

  1.  半分。2分の1。一対のうちの、片方の側。「ハーフボトル」「ベターハーフ」

  1.  混血の人。混血児。

  1.  サッカーやラグビーなどで、試合の前半、または後半。「45分ハーフ(試合時間90分)」

  1.  「ハーフバック」の略。

  1.  ゴルフで、1ラウンドのうち半分の9ホールをいう。

[補説]2は日本語での用法で、使う相手・状況に注意が必要な言葉。英語では、mixed-blood、mixed-nationalities などという。

 

僕が今回言いたいのは2の意味。辞書には【補節】という項で、「使う相手や状況に応じて注意が必要」と書いていますが、日本ではあまり抵抗なく使われている言葉だと思いますし、僕も何気なく使っている言葉です。

 

僕は今回言葉狩りをして、「ハーフ」という単語は不適切だから絶対使うななんてことを言うためにこの記事を書いているわけではなく、ポルトガル語で「そういう表現ってないなー」ということです。

 

僕のポルトガルの友人にも、日本人とポルトガル人の「ハーフ」の友人がいますが、彼に聞いてもハーフに相当する単語は、日本語の「ハーフ」のように使わないと言っていました。

 

 これは勝手な考えですが、日本では「ハーフ」ってあまりいない存在に思われているのかなーって感じました。たくさんいないからこそ表現するために「ハーフ」という表現が多く使われていて、ここポルトガルのように、他国との交流が多く、「ハーフ」が目立たない国だからこそ、そういう単語を使わないのかなと思っています。

 

 僕は、いわゆる「ハーフ」ではないですし、「ハーフ」といわれる人がどう思っているのかが残念ながら分かりません。

 

 ただ、僕の愛してやまない北海道コンサドーレ札幌の報道を見ていて、日本人とジャマイカ人の「ハーフ」の鈴木武蔵選手の紹介で、「父親がジャマイカ人」というのを連呼しているのを見て、「両親の出自をそこまで強調する必要ってあるのかな?」という疑問を持ったので、書かせてもらいました。

 

 もちろん、日常では感じることはほぼないですが、ポルトガルにも人種差別は存在しますし、日本にも人種差別は存在しています。件の友人も中学時代「アジア人」といわれて嫌な思いをしたということを話してくれたりもしました。

 僕は、どこの国にも良いところ・悪いところがあるので、「国」で「ヒト」を見るのはあまり意味がないと思っています。レッテルじゃなく実際の「ヒト」を見ることが大切だとポルトガルに来て実感したので、あまりステレオタイプに囚われないこと弐位をつけたいと思いました。

 

 「ハーフ」という表現がよく使われるかということだけでも、少しポルトガルという国の文化・歴史が垣間見える気がしたので、投稿させてもらいました。

 

 「ハーフ」と呼ばれたことのある皆さんはどう思っているのか、他の国ではどのように扱われているのか気になるので、コメントお待ちしています。

 

 まとまりのない感じですが、読んでいただければ幸いです。

 

あと、1点宣伝です。僕が代表を務めさせていただいている、ポルトガル語を学ぶ学生の団体「Estudamos Português!」で、9月にフリーペーパーを発行することとなりました。その発行に当たり、下記のクラウドファンディングプロジェクトを開始しましたので、ご支援いただけますと嬉しく思います。よろしくお願いします!

 

 読んでいただきありがとうございます!では、Adeus!

 

 

大学の授業

こんにちは! Keitaです!

土曜日更新できなくてすみません!

 

今回は前回に引き続き大学の授業について書きたいと思います!

 

ポルトガルの大学の授業は、2時間の授業が週2回で1セットになっています。

 

日本の大学の多くと同じように90分1コマの東京外国語大学と比べると長いので、始まる前は長くて辛くないかな?と非常に不安に思っていました。

 

しかし、始まってみるとそんな不安はいりませんでした。授業が楽しいし、休む暇がないので、あっという間に授業が終わっている感覚です。

 

ポルトガルの大学生は、日本でよくいる、寝ている大学生と違って、寝ずに教室にいます。だからといって、全員がしっかり授業を受けているかというとそういうわけではありません笑

 

メッセージを送っている人、スマホでゲームをしている人。真面目な人もいますが全員が全員真面目というわけではありません。

 

また、他のポルトガルの大学にあるかはわかりませんが、コインブラ大学にはQuarta hora académicaと呼ばれる伝統があります。これは、先生は授業開始15分までは遅れていいという伝統で、逆に時間通り授業を始めて、15分くらい早く授業を切り上げる先生もいるので、2時間きっかりやる授業は少ない印象です。

 

そして、ポルトガルの授業が楽しい理由が一方的な授業ではなく、学生参加型であること。先生方は質問を学生に投げかけ、学生からの答えをもとに、授業を展開していきます。毎回の授業で、考える習慣がつくので、知識の習得も早い気がします。

 

 こんな感じで進むポルトガルの大学の授業。みなさんも是非体験してみてください!

 

それではAdeus!

 

 

 

 

 

ポルトガルの大学の時間割!

こんにちは!Keitaです!

 

今回は留学の本筋の大学生活を紹介したいと思います

 

僕はコインブラ大学文学部で言語学を専攻しているのですが、ポルトガルの大学は2学期制です。学部の学生は3年間大学に通います。

 

基本的に、1つの講義が2時間×2で週4時間がセットです。各自、自らの所属するコースの授業を中心に、授業を5種類くらい選択します。僕は言語学の授業やポルトガル語の授業などを1学期は取って、2学期も言語学の授業を取っています。

 

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↑1学期の時間割

 

 ポルトガル人向けの授業なので、9月に着いたときには、聞き取って、ノートを取るのに少し苦労しましたが、今では慣れてきて、楽しく授業を受けられるようになってきました。

 

 まだアウトプットの能力は低いですが、インプットは非常に鍛えられます。

 

ポルトガルの成績評価

 ポルトガルの成績評価は、Avaliação periódicaとAvaliação finalの2種類があります。Avaliação periódicaは普段の授業の出席も評価されるもので、テストは学期中に行われます。Avaliação finalは、いわゆるテスト一発の形式で、テストは3ヶ月の学期が終わった後の1ヶ月のテスト期間のうちのどこかにテストが行われます。

 

 成績は20点満点で、10点以上が合格になります。日本とは仕組みが少し違います。テストはテスト一発のものであっても、Época de recursoという追試期間がテスト期間の最後に設けられています。基本的に、しっかり授業に行って、テストを受ければ、パスできる仕組みだと思います。

 

まとまりのない感じですが、こんな感じの仕組みの大学生活になっています。また、普段の大学生活についてお知らせしていきます!

では、Adeus!

 

 

 

タップのススメ

こんにちは! Keitaです!

今日はタップについて書きたいと思います。

タップといっても皆さんが日常的にするスマホのタップとは違って、正式な書き方をするとTAPになります

TAPとは?
TAPとはTransportes Aéreas de Portugal の略称で、ポルトガル航空のことです。TAPは、国を代表する航空会社である、フラッグシップ・キャリアで、日本のANAも加盟するスターアライアンスの一員です。

残念ながら日本には路線を持っていませんが、ヨーロッパや北米・南米に多くの路線を就航させています。




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LCC全盛の現代で、なぜ僕がTAPをおすすめするか書いていきたいと思います。

ポルトガル語の勉強になる!
流石はポルトガルの航空会社。機内がポルトガル語に満ちています!もちろん、機内アナウンスもポルトガル語、機内誌もポルトガル語、安全のしおりもポルトガル語。何から何までもがポルトガル語です。

(英語ももちろんポルトガル語の後にアナウンスされますし、機内誌・安全のしおりにも英語は併記されていますので、ポルトガル語が不安な人も安心!)

キャビンクルーもポルトガル人ですので、簡単な会話の練習にもなります!飛行機に関する単語の勉強になるのでオススメです

スターアライアンスメンバーであること
なんのこっちゃと思う方もいるかと思いますが、スターアライアンスメンバーのTAPでは、同じくスターアライアンスメンバーのANAマイレージをためることができます!

そして、ANAルフトハンザドイツ航空など他のスターアライアンスの航空会社で、ポルトガル行きの航空券を買うと、TAPの飛行機に乗ることができます。

僕は今回の留学に来るときは、JALで航空券を購入したので、TAPの飛行機ではなかったです。しかし、2年前の超短期留学ではルフトハンザでチケットを購入したので、TAPの飛行機に乗れました!

ポルトガルにお越しの際はスターアライアンスの航空会社で航空券をとるのもいいかもしれませんね!

機内食が美味しい!
LCCではないTAPは3時間の短いフライトでも軽食が出ます!(友人の話だと国内線のリスボンーアソーレス便でも出るそうです)

他の航空会社のものが美味しくないわけではないですが、TAPはポルトガルで日常的に食べられている軽食が出て、味も美味しかったです!




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↑イタリア・ボローニャに向かったときに出てきた機内食。中身はサンドイッチとポルトガルの美味しいお菓子です!

機内食のパッケージがかわいい!
③と関係してきますが、何より機内食のパッケージがかわいい!ポルトガルの観光名所や名物がイラストになっていて、持って帰りたいと思うデザインでした!




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リスボンの名所ベレンの塔のイラスト



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ポルトガルギターのイラスト

是非可愛いデザインの機内食を楽しんでください!

ポルトガルのお酒を楽しめる!
機内食に加えて、もちろんドリンクのサービスが提供されます。日本の国内線ではソフトドリンクのみのサービスですが、TAPではポルトガルのワイン(赤・白)やビールも頼むことができます。

僕のオススメはサグレスというビール。

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本当に美味しいので、飲んでみてください!日本のビールが嫌いな人でも美味しいという味らしいので、騙されたと思って試してください!

こんな風にメリットがたくさんのTAP。値段もLCCと2000円も変わらないことが多いです。そんなTAPを利用して、ポルトガルを感じてみてください!

それではADEUS!


アレンテージョ旅ー国境を感じる

こんばんは。Keitaです。

今回はアレンテージョに旅行に1泊2日で行ってきたので、そちらについて書きたいと思います。

アレンテージョとはテージョ川の上流のスペイン国境地域のことで、いわゆる田舎の空気が流れている地域です。

 

この写真は国境の町モンサラシュでとった写真。幸いなことに、天気にも恵まれ、非常に楽しい旅行になりました!f:id:keita-portugal:20190129170503j:image

 

にしても、空が青くて、広いです。日本にいるとあまり空を意識して暮らすことは無かったのですが、空の美しさを感じられる旅でした。

 

次の写真はなんだと思いますか?教会の中の写真なのですが、よーく見ると柱が人の骨で出来ていることがわかると思います。この教会は、アレンテージョの中心都市エヴォラにある、サン・フランシスコ教会の納骨堂(A Capela dos Ossos da Igleja de São Francisco) です。ユネスコ世界遺産に認定されている17世紀建造のこの教会の柱は、人の人生のはかなさを伝えることを目的に、5000体の頭蓋骨などの人骨で作られています。少し怖い印象ですが、古の人々の信仰心を感じられる興味深い場所でした。

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そして、最後に忘れてはいけないのは食べ物ですよね!アレンテージョの郷土料理と言えばあさりと豚の炒め物Porco à Alentejanaと この写真の料理Migasです。この料理は、パンを水で戻したものとニンニクを混ぜて、もう一度焼いて作られた料理です。食感はじゃがいもをマッシュしたような感じで、ニンニクの香りが利いていて、とても美味しかったです。


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このMigasは、土壌や気候の関係で、不作地帯であったアレンテージョの人々が、固くなったパンを食べて、飢えを凌ぐことを目指して、編み出された料理だと言われています。人々の知恵と努力のつまった、歴史を感じられる料理です。

 

アレンテージョはあまり開発が進んでおらず、ポルトガルの歴史を感じられる素晴らしい地域です。ツアーなどでは組み込まれていないものも多いと思いますが、ぜひ足を伸ばして見てください!

 

それではADEUS!

 

あけましておめでとうございます&ちょっとしたやさしさ

みなさんこんにちは。そして、1月も末ですが、あけましておめでとうございます。

 

1月はテスト期間ということで、少し忙しく更新できていませんでした。拙文ですが、ご覧いただいている皆さん申し訳ありません!

今後は、毎週土曜日ポルトガル時間)には必ず更新いたしますので、何卒よろしくお願い致します!

(土曜日以外には不定期で、気が向いたら書いていきます!)

 

この投稿のように日本では日曜日になってしまうこともあるかと思いますが、お許しください!

 

 これだけだと、形式的なので、今日会ったうれしいことを書きたいと思います。

 

 スーパーで、ペットボトル2本を買うためにレジの列に並んでいたところ、おじいさんに声をかけられて、先に会計していいよと譲ってもらいました。

そのおじいさんは、たくさん買い物をするからということで、譲ってくれたのですが、そういうちょっとしたやさしさを持てる人間になりたいと思いました。

 

 日本でもそういう優しい方はいると思いますが、ポルトガルからほっこりするエピソードでした。

 

 次回は昨日まで1泊2日で行っていたアレンテージョについてもしくはポルトガルの大学事情について書きます!

 

それではAdeus!

 

Keita

 

 

 

 

 

 

 

アルガルベ旅行


みなさんこんにちは!Keitaです。

 

またもや更新が滞ってしまいました…

 

今回は2か月前に行ったアルガルベ旅行編です!

 

アルガルベといって日本で聞いたことがある人はサッカー好きの人ではないでしょうか?毎年夏には女子サッカーの世界大会アルガルベカップが開催され、なでしこジャパンは毎年この大会に参加しています。また、サッカーのポルティモネンセというチームもアルガルベの中心都市の一つポルティマォンにあるチームです。このチームは日本代表の次世代のエース中島翔哉選手が所属するチームです。

 

そんなアルガルベは、ポルトガルではビーチリゾートとして非常に名高い地域です。

僕はコインブラの旅行会社が主催するツアーに参加していってきました!

 

コインブラを午前2時に出発して、到着は8時半。4列シートでお尻の肉がとれるかと思いました。

 

初日はポルティマォンで最大のビーチPraia da Rochaに行ってきました!


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カジノもある一大リゾート地です。本当に日差しがまぶしくて、9月とは思えない暑さでした。こちらは湯舟が家にないため、水につかるということが非常に懐かしくて、楽しかったです。

 

2日目はラゴスという町に行ってきました。ラゴスもアルガルベ地域の中心都市の一つで、この日は洞窟巡りツアーに参加してきました!


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本当にきれいだったんですが、停泊中に軽く酔いました。停泊中には船から海に飛び込むアクティビティーもあり、初めての経験でしたが楽しかったです!

 

最終日に行ったのがサグレスという田舎の小さな町。サグレスはポルトガルではビールのメーカーとして有名です。「深夜特急」で有名なかの沢木耕太郎先生もやった、サグレスでサグレスを飲むというスーパーベタな体験をしてきました!(ポルトガルでやろうと思っていたベタな目標を一つ達成しました!)


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本当に海が美しくて、日本の海とは違う美しさがあるポルトガル。アルガルベの海からアフリカの方を見ると、航海者たちが海へと出ていった気持ちがわかる気がしました。

 

こんなポエムみたいなこと言っているけれど、テストが今週末にあり、死にそうになっています。授業は楽しいけれど本当に頭がいつもぎゅるぎゅるなっています。

授業についても今度書きます。(いつになるかは分かりません。笑)気長にお待ちいただければと思います。

 

それでは、Adeus!